2020. 09.26 sat
齊藤 工 監督
別府ブルーバード劇場&イオンシネマ板橋(中継)舞台挨拶
2020年9月26日(土)、大分・別府ブルーバード劇場の50周年記念興行として開催中の「斎藤工祭」のため現地に駆けつけた齊藤 工監督。
現地での『ATEOTD』上映舞台挨拶の模様を、東京都内でおなじく『ATEOTD』の上映が終了した直後のイオンシネマ板橋に、イオンシネマとしては初の試みとして、ZOOMで生中継と言う形で、2箇所同時舞台挨拶を開催し、満席の両会場を沸かせました!



- 別府ブルーバード劇場に来て
齊藤 工監督(以下齊藤): 「このアットホームさは、ブルーバード劇場特有の良さですね。初めて劇場に来た時も“帰ってきた”ような気持ちだったことを思い出します。今回特集していただいていますが、”齊藤工の” ということではなく、役者として出演し今回特集で上映されている『団地』の阪本順治監督からも、“ブルーバード劇場には特別な思いがあるからよろしくお願いします”と託されて来ていますし、俳優として出演した作品も監督した作品も含めて、みんなの点が線になっている感じです」
- 『ATEOTD』の制作経緯について
齊藤: 「1ヶ月前にはまさに撮影をしていました。この速度で劇場に届くのはいまだかつてないことです。もともと安藤裕子さんの楽曲「一日の終わりに」のMVを監督することになったときも、歌詞の意味がコロナ禍で意味を増していました。100年後にはもっと最後通告のような状態になっていて、人間ファーストの社会を作り続ける限りそうなっていくのではないか、と考えていました。それは宮崎駿さんが『風の谷のナウシカ』で先取りしていたテーマでもありますが、虫や植物など自然が主人公でなければもう地球は存続できないのではないか、というのが、(コロナ禍で自粛をしていた頃の)僕の自宅のリビング、それはまるで宇宙空間を彷徨う小さな宇宙船のような中にいて、この外の空間には何もいないし誰もいないんじゃないかと思ってしまった気持ちが、この作品と繋がっていると思います」
- タイトルの着想について
齊藤: 「ちょうどクリストファー・ノーラン監督の『TENET』も公開されたので、間違って来てくれないかな、と(笑)。『ATENET』にしてもよかったかもしれない(笑)。実際には、安藤裕子さんの「一日の終わりに」を英訳すると”At the end of the day”。その単語の頭文字をつなげたもの(アクロニム)ですが、海外の方はこれをSNSなどでハッシュタグをつけて使っているんです」
以上